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ADVANTAGES DISADVANTAGES ICLのメリット・デメリット

ICLのメリット・デメリット ICLのメリット・デメリット

そもそもICLとは?

そもそもICLとは?ICL(Implantable Contact Lens:後房型有水晶体眼内レンズ)は、眼内に薄いレンズを挿入して視力を矯正する屈折矯正手術の一種です。近視・遠視・乱視といった屈折異常をレンズの力で補正し、裸眼でクリアな視界を得られるようにする治療法です。日常的にコンタクトレンズや眼鏡を使用する必要がなくなるうえ、視力が安定しやすい点も魅力です。さらに、もし合わない場合にはレンズを取り出して元の状態に戻せるという“可逆性の高さ”も大きな特徴です。さらに、角膜そのものを削るレーシックとは違い、手術時の切開は約3mmと非常に小さく、角膜への負担が少ない分、ドライアイの発症や術後に近視が戻るリスクが低い点も大きな利点です。

当院のICL

ICLのメリットとは?

ICLのメリットとは?ICLの長所については、多くの医療機関でも紹介されていますが、レーシックとは異なり「角膜を削らない」という点が特に強調される傾向があります。一方で、眼の内部にレンズを入れるという方法に不安を感じる方がいるのも事実です。
初期にはアメリカ製のレンズが広く普及していましたが、現在ではイギリス製・スイス製など様々なタイプが登場し、レンズ選択の幅が大きく広がりました。レンズごとに光学的特性やデザインが異なるため、患者様の角膜形状や屈折度、年齢などに応じて最適なものを選択できます。

ICLの代表的なメリット

  • レンズを挿入するため、日々のレンズケアが不要
  • 角膜を削らないため不正乱視が起こりにくく、術後の見え方の質が高い
  • 角膜の厚みに左右されず、適応範囲が広い
  • 数ミリの小さな切開からレンズを挿入できる低侵襲手術
  • 仮に問題が起きても、レンズを取り出すことで元の状態に戻すことが可能
  • 老眼に対応した多焦点型レンズの普及により、幅広い年代で治療選択が可能
  • その後白内障が発症しても、ICLを除去した上で通常の白内障手術が受けられる
  • ドライアイが起こりにくい
  • 近視の戻りが生じにくく、視力が安定しやすい

ICLのデメリットとは?

ICLのデメリットとは?どのような医療行為にも一定の合併症リスクが伴うように、ICLもリスクは存在します。報告される症状の多くは時間の経過とともに落ち着くことが多く、必ずしも誰にでも生じるわけではありません。ただし、視覚は感覚のなかでも特に敏感なため、わずかな変化でも気になりやすく、感じ方には個人差があります。
医療機関では合併症を最小限に抑えるために術前準備や手術操作を慎重に行っていますが、手術を検討するにあたり、利点だけでなく不利益となり得る点を把握しておくことは重要です。以下ではICLに伴う代表的なデメリットについて解説します。

  • 稀ではあるものの合併症が生じる可能性がある
  • 眼内で行う手術であるため、レーシックよりも感染リスクが高くなる
  • 眼の内部にレンズを留置すること自体に心理的抵抗を感じることがある
  • 自費診療であるため、医療機関ごとに費用が大きく異なる
  • 術後の感染予防のため、生活上の注意点を守る必要がある
  • レンズを取り外す場合も眼内操作を伴い、一定のリスクがある
  • 屈折異常を改善する手術であり、近視そのものを予防する目的の治療ではない

ICLはクリニックによって価格が異なる

ICLは保険適用外の自費診療であるため、費用は医療機関が独自に設定できます。したがって、同じ手術内容であっても価格に幅が生じる点が特徴です。一般的な相場は片目あたり約60万円前後といわれていますが、実際には30万円台から80万円台まで開きがあり、コスト面は治療を検討するうえで重要な判断材料となります。
価格だけでなく、担当する医師の経験、設備・検査体制、手術室の衛生環境などもあわせて総合的に比較し、自分にとって安心できる施設を選びましょう。

レンズを取り出す処置も眼内の手技である

ICLの大きな特徴として「必要に応じてレンズを取り外すことができる可逆性」が挙げられます。しかし、レンズの除去も眼内で行う手術操作である以上、初回とは異なるリスクが伴います。
広告などでは「元に戻せる」という点が強調されるため、簡単に取り出せるような印象を受けることがありますが、実際には精密な眼内操作が必要で、挿入時よりも難易度が高いケースもあります。除去操作に伴う副作用が生じることもあるため、可逆性を過度に楽観視せず、眼内手術であることを理解したうえで判断する必要があります。

ICLは近視を予防する手術ではない

ICLは近視・遠視・乱視といった屈折異常を改善するための視力矯正手術であり、近年では老眼に対応したタイプも登場して治療の幅が広がっています。
しかし、ICLの目的はあくまで「既にある屈折異常を補正すること」であり、近視の進行を防ぐ治療ではありません。手術によって視力が回復しても、長時間のデジタル機器の使用や読書などで目に負担をかければ、近視が新たに起こる可能性があります。
いわゆる「スマホ老眼」のように、近距離作業を続けることで調節機能が一時的に低下する状態も起こり得ます。回復した視力を維持するためには、術後も適切な生活習慣を心がけ、目に過度な負担をかけないことが大切です。

ICLは合併症がある?

度数ズレ

ICLで挿入するレンズは、術前に行う詳細な検査結果から近視・乱視の度数を算出し、患者様の目に適したレンズを選択します。しかし、度数がわずかに合わないと、思うような視力が得られないことがあります。特にレーシックを過去に受けた方では、眼の屈折特性が変化しているため、度数ズレが起こりやすくなる傾向があります。
なお、ICLは水晶体を残したまま眼内レンズを挿入する「有水晶体眼内レンズ手術」であり、水晶体を取り除く白内障手術(無水晶体眼内レンズ手術)とは手技や眼の構造的影響が大きく異なります。そのため、白内障手術の経験が豊富であっても、ICLの適切な手術には別の専門性が求められます。

レンズの傾き・回転

ICLレンズには目のサイズに応じた複数のサイズが用意されており、目の形状に合ったサイズを選ぶ必要があります。サイズが適合していないと、術後にレンズが回転したり傾いたりすることがあります。特に乱視矯正用レンズでは、軸のズレが視力に直結するため慎重なサイズ選定が必要です。
レンズの種類によって対応可能なサイズ数も異なり、既製品では4サイズ、オーダー品では最大13サイズまで選択可能です。術後にズレが確認された場合には、再位置調整やサイズ交換で対応可能です。

白内障

ICL手術により白内障が誘発される可能性はゼロではありません。現在では、水晶体との距離を十分に確保できる設計の新型レンズが主流となっており、白内障リスクは大きく低下していますが、それでも経過観察が必要です。万が一白内障が進行した場合は、一般的な白内障手術による対応となります。

詳しくはこち

術後の眼圧上昇

手術後早期には、炎症や軽度の出血に伴って一時的に眼圧が高くなることがあります。炎症が治まるにつれ眼圧は自然と安定していくのが一般的ですが、眼圧が持続的に高い場合は点眼治療や点滴での管理が必要になることがあります。

緑内障

眼圧の高い状態が長く続くと視神経が障害され、緑内障の発症に繋がる可能性があります。眼圧が下がらない場合には、視神経の保護を目的として、ICLを摘出する判断がなされることもあります。

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感染症

手術創部から細菌が侵入することで、術後感染が起こる可能性があり、重度の場合は点滴や再手術が必要になるケースもあります。
術後は、目を擦らない、手を清潔に保つ、処方された点眼薬を正確に使用するなど、感染予防のための行動が極めて重要です。

乱視の発生

近年のICL手術は極小切開で行われるため、術後の乱視発生率は大幅に低下しました。しかし、切開部位の治癒過程で乱視が新たに生じることがあり、注意が必要です。

ハロー・グレア

夜間など暗所で光源を見ると、光がにじんで見える「ハロー」や、強くまぶしく感じる「グレア」といった現象が一時的に現れることがあります。ほとんどは時間の経過とともに軽減していきます。

老眼

老眼近視の方は、もともと近距離に焦点を合わせやすい状態に慣れているため、老眼の始まりに気づきにくい傾向があります。しかし、ICLによって近視を矯正すると、焦点調節の特性が正視の人に近づくため、40歳以降になると老眼症状を自覚するようになります。
このため、40歳前後の患者様では、老眼にも配慮した遠近両用タイプのICLが適応となる場合があり、将来的な見え方も踏まえてレンズ選択を行うことが重要です。

新たな近視の発生

ICLは、現在の近視や乱視を矯正する治療であり、将来的な近視の予防手段ではありません。長時間にわたり近距離作業を続けたり、スマートフォンやゲームを習慣的に長時間使用したりすると、新しい近視が発生することがあります。
場合によっては点眼薬で改善が見込めますが、生活習慣の影響が大きいため、改善の度合いには個人差が生じます。そのため、日常生活の見直しも重要です。

角膜内皮細胞の減少

角膜内皮細胞は、角膜の透明性を維持するために水分量を調節する重要な細胞で、一度失われると再生しない性質があります。加齢やコンタクトレンズの長期使用でも徐々に減少しますが、眼内手術によっても一定数減ることが知られています。
内皮細胞が著しく減少すると角膜が混濁する恐れがあり、術後に炎症が長く続く場合には細胞がさらに障害されることもあります。そのような場合、眼を保護する目的でICLの摘出が必要になることがあります。

手術後の注意点

手術後の注意点ICLは裸眼で快適に過ごせる可能性を大きく広げる優れた治療法ですが、良好な視力を長く保つためには、患者様ご自身の術後管理が欠かせません。術後の注意事項を遵守し、気になる症状があれば指示に従って受診していただくことが重要です。
視力が回復すると「もう問題ない」と感じて定期検診を怠りがちですが、術後のフォローアップも含めて治療の一部であるとお考えください。
また、見え方が良くなると、ついスマートフォンを長時間見続けてしまうなど、目に負担をかけて新たな近視を生じさせてしまう方も見受けられます。術後に得られた視力は万能ではありませんので、手術前以上に目を大切に扱うことが、長期的な視力維持に繋がります。